鉄の皿の上でヒデを焚く屋内用の灯火器で主に土間などで使用されていた。これは灯蓋を立てるための支柱とヒデを入れる箱つき、箱はかす受けも兼ねる高さは57cm で会津地方で使われていたようである。 ヒデとは松の根株でここには脂分が多く、これを細かく裂いたものをヒデとも肥松(こえまつ)ともいう。 松ノ木を切った後の根株を3〜5年放っておくと、ヤニのない部分が腐って土になり、脂分の残りを丹念に掘り出して小さく割って使っていた蝋燭や油に不自由する暮らしには松灯蓋やヒデ鉢で灯にしていた。