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平成17年1月

 この燭台は富山県滑川の網元の家にあったもので高さが68cmの銅製の一対です。
 蜜ロウ(ミツバチの巣)で造った原型を金属に置き換えるロウ型鋳物という技法で造られるので、外型も製品を取り出す時に壊してしまうから、一つのロウ原型・外型で出来るのは基本的に一作のみということになる。
 18世紀後半から文化文政まで広瀬清八とその子の茂十郎のみが造ったといわれる別府細工と見て良いのではないだろうか。別府細工が一番多いといわれる岐阜市歴史博物館でもこの大きさの干網燭台は四つしかなく、一対のものはたった一つしかないようである。

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